SSブログ

おおかみこどもの雨と雪 感想 もうすぐ母親になる方にお勧め [映画・ドラマ]

以前放映された時の評判を聞いて
一度見てみたいとは思っていましたが
レンタルして見ようとまでは思ってませんでしたね。

それがテレビで放送してくれることになりましたので
やっと見る機会が生まれてちょっと嬉しかったですよ。


個人的にはもっとお子様向けの内容なんだろうと
考えていたのですが完全に大人向けでしたね。
すごい勘違いをしていましたよ。

タイトルからして主人公はおおかみの子供だろう
と思っていたのですが、
「ドラえもん」でいうところののび太的な感じで
おおかみこどもでも実際の主人公は
お母さんである「花」なんですね。
その花の苦労を描いた作品と言えるんでしょうか。

作品を見たあとの感想をいうなら。
花の苦労を思いそしてその結果を知って泣きましたね。
感動とは少し違う結果になってしまいましたが
見て良かったと思える作品でしたし
心に残るいいものであったことは間違いありませんでした。


映画を紹介する際に監督さんが
「お母さんのための作品」と行っていた意味が
いまいち理解できていなかったのですが
内容を見てみるとなるほどと納得されられましたね。

このアニメは親子連れで見に来て
子供は可愛らしさで喜び、
お母さんがその内容で喜ぶものなんだと。

基本的にシングルマザーの苦労を描いたもので
更には人に言えない事情によって
他人の手を借りることができない苦悩も
同時に描かれています。

これから子育てをしようとするお母さんは
何かと不安になるでしょう。
何を準備すればいいのか、何をするべきなのか
どれだけ辛いのか、どれだけ苦労があるのか
そういうネガティブな部分だけが頭を巡って
精神的に追い詰められる人もいるかもしれません。

子供を生んだあとは、幼児の育て方や夜泣き、
病気になったときの対処、うまくいかない躾などで
悩まされることがわかっています。
不安にならない人の方が少ないのではないでしょうか。

その苦労を手伝うことはできませんが
周りの人間の助けによって軽減されることもあるんだと
追い詰められた精神も人との会話で
開放されることもあるんだということを
伝えたいのかもしれませんね。


物語を反芻しながら再度泣いてしまったのは
この作品が初めてでしたね(汗
これから子育てをしようという時期のお母さんには
是非一度は見てもらいたいとお勧めできるよい作品ですよ。


↓ここから下は内容の紹介を含めた感想になります。
 まだ作品を見ていない方は見ないほうがいいと思います。















序盤で大学生時代にはなと心を通わせた彼はお狼男でした。
絶滅したとされる日本狼の末裔なんだそうですよ。
その末裔もどうやら彼が最後の一人のようですね。

”秘密を知れば花は去っていくかも知れない”
それが恐怖に感じるようになった彼は
花と親密になっていく度に
自分の秘密を打ち明けにくくなっていきます。

意を決して秘密を明かす彼。
最悪は花を失うかもしれないと考えているのでしょうね。
しかし花はその秘密を知っても彼を恐れることなく
忌避することなく今までと同じように付き合っていました。


子供が出来ても、狼の子供である可能性を考えると
病院で検査してもらうこともできず
生むところまで全て一人でした。

二人の一人目子供の長女「雪」が生まれて二人は
幸せに暮らしているようです。
そして二人目の子供である長男の「雨」が生まれて間もなく
「彼」が家に帰ってこなかったのでした。

心配になった花は雪と雨を連れて
雨の降る街中を歩きながら川に差し掛かったところで
川に横たわる狼の死体を回収している業者を発見しました。

っていうか狼なんて日本に彼以外いないし
目や毛の色などを見ても彼だと確信した花は
業者にその狼を渡して欲しいと頼んだと思うのですが
業者の人はまるで話を聞いてくれずにゴミ収集車で
狼の死体を回収してしまいました。
(この間の描写には音声がないので
 話の内容はわかりませんでした)

実際これはありえそうにないですね。
大きな姿はパッと見でも犬ではないとわかりそうなものです。
野生なら日本にこの種類の生き物がいたのかという発見になりますし、
ここまで安易な対処など考えにくいでしょう。
それとも今の日本の杜撰な管理を皮肉っているんでしょうかね。

狼の死体の周りには鳥の羽が散らかっていたので
鳥を捕まえた際に何らかの問題が発生して
川で死んでしまったというところでしょうか。
死因については一切描写もなく
説明もなかったのでわかりませんでしたが
どうやら子供たちや花のために鳥を捕まえて帰ろうとしたのが
原因だと思われます。


突然夫を失って二人の小さな子供を
一人で育てなければならなくなった花。
絶望的な気持ちになったことでしょうね。
しかしその夜、夢に現れた彼が
「子供たちをよろしく頼むよ」
と言っているように感じた花は絶望の気持ちを打ち捨てて
二人をしっかりと育てていくことを決意したのです。

彼の免許証を見て遺影代わりに遣う花。
免許証の名前の欄には潰れて読みにくい名前が書いてありますが
よく見ると「伊賀磁」と書いているように思えるんですよね。
これは彼が小さい頃に引き取られた親戚から
もらった名前ではないかなと思われます。

花は恐らく彼と婚姻関係にはないと思いますので
伊賀の苗字も名乗っていないような気がしますね。
まぁ彼こそが大事なのであり名前などどうでもいいですし
そこにこだわることもありませんけどね(汗

ちなみに「磁」には花や樹と言ったような意味があるそうです。
主人公の「花」とかけているという意味でも
この名前であっているかもしれません。


ここからは苦労の連続でした。
すぐに狼に変身してしまう雪はわがままで
ぐずっては変身して喜んでは変身する日々。
とても近所の子供と一緒に遊ばせることなどできません。

家具はかじりまくり、病気では小児科に行けばいいのか
動物病院に行けばいいのかさえ悩まなくてはならないのです。
それでも懸命に育てているのですが
夜泣きでは近所から苦情を言われ
遠吠えを聞いては家主からペットは禁止だと言われる始末。

挙句には児童相談所から子供たちの定期検診などを受けていない
お子さんがいる家庭ということで虐待や育児放棄を疑われて
家に押しかけられるということまで起こってしまいました。

まぁ子供たちのことを考えて定期検診をしたいのは山々ですが
注射を嫌がる子供たちが狼になる可能性もありますし
また検診の家庭において人間とは思えない結果がでるかもしれません。
そう考えると検診にもいけないのでしょうね。


結局都会での生活に限界を感じた花は
二人の子供を連れて田舎へ引っ越すことにしました。
田舎なら子供の変身を見られる可能性も低く
夜泣きや遠吠えで苦情を言われることもあまりないですからね。


以前彼がくれた故郷の写真のような田舎へきた花と子供達。
紹介された田舎の家は廃屋といえる状況だったのですが
家の位置やそうそう会わない近所の関係からして
この家が好条件だったために即決する花。

ここからは家の修繕での苦労が追加されました。
しかし子供の正体がバレる可能性の苦悩が減ったために
総合的には花にとっては我慢できるもののようですね。

近所付き合いは完全シャットアウトして
一人で家事、家の修繕、農作業もこなしている花。
流石にこれはきついですね。
体力自慢の成人男性でも苦労しそうな重労働でしょう。

それを頑張ってこなしているのですが
農作物に関してはさっぱりのようで
すぐに枯れさせてしまいます。
そこで腐葉土を作ることでマシになるかもしれないと考えた花は
近所の農作業中の人たちに断りを入れて
落ち葉を拾って帰ったのですが
それを見た近所でも有名な気難しいおじいさん
「韮崎」が内心では”見所がある”と感じたのか
頻繁にやってきてはの農作業を
レクチャーしてくれるようになりました。

この韮崎おじいさんは非常にガンコなツンデレで
花にいろいろ教えてくれるのですが
口調が厳しく常に命令口調で怖いのです。
初めは戸惑っていた花ですがそのうち韮崎のことを
一見怖い印象だけど自分に親切にしてくれる
とても優しい人なんだと気づいたのでした。

韮崎に認められた花は近所の住人とも付き合いが始まって
いつのまにか普通の近所付き合いをしていたのです。

一人でやれることにも限界がありますし
枯れさせることなくできた野菜も大量だったので
ご近所に配ることになりました。
それを配ったことでお礼のお返しとして
別の野菜を頂くというお約束な展開から
近所付き合いも深まり食材も欠かすことがなくなりました。

近所の同年代の母親への質問なんかもできるようになって
いろいろな方面で助かった花。
引越した当時の頑なに近所付き合いを拒んでいた自分が
間違っていたんだと気づいたのかもしれませんね。


雪も雨も大きくなり小学校に通うようになりました。
そこで成長していく二人に大きな転機が訪れます。
雪にはある転入生との出会いが、
雨には山にいた狐との出会いが
二人の人生を大きく変えるものになったのです。

雪は転入生である「草平」から”獣臭い”と言われました。
田舎では家畜を買っているところも多いと思いますので
別にそれを指摘する人はあまりいないでしょう。
しかし草平は雪から獣の臭いがすることを指摘してしまいました。
自分の正体がバレないかと焦った雪は
草平を必要以上に露骨に避けるようになったために
草平は逆に雪に必要以上に構おうとして
追いかけ合いになってしまいました。

”なんで自分を避けるのか”
”避けていない”
そんなやり取りをしても露骨に避けていることがわかる雪の言葉に
説得力などあるはずもなく草平は強行手段に出てしまいます。

雪は小学校に入るときに花から
狼に変身しないためのお呪いを教えてもらっていました。
草平に追いかけられている最中
何度も何度もそのお呪いを唱え続ける雪。

しかし腕付くで話をしようとした草平に対して
雪が最も恐れたことを起こしてしまいます。
雪は怒りで狼化してしまい
草平の耳を爪で引っ掻いてしまったのでした。


慌てて学校に駆けつけた花はダンマリの雪と共に
激昂して非難し続ける草平の親と
雪に怪我をさせられたわけではないと主張する草平に謝罪します。

家に帰る車の中で後悔し泣きながら花に謝る雪。
「もう学校追い出されちゃうかな?
 もうあのお家も住めなくなる?
 ごめんなさいお母さん」

「大丈夫、大丈夫」

結局草平が何を主張することもなく
原因の所在も明らかにならなかったために
雪が問題視されることもなく
花一家は今後も平穏に生活できるようです。

その後、気まずさもあって学校に行かなくなった雪。
そんな雪を気遣って毎日家まで様子を見に来る草平。
草平は雪のことが好きになっているのかもしれませんね。

そして雪はもう二度と狼には変身しないと心に誓って
草平とは仲直りもできて学校に行くようになりました。



その頃、大きな変化は雨にも訪れていました。
小さいころは大人しくて泣き虫だった雨ですが
小学生の半ばには寡黙だが
自己主張のある雰囲気に変わっていました。
そしてちょいちょい学校を休んでは山に入っているようです。

ある日「先生」に会いにいくといって出かけた雨をみて
その先生とは誰なのか、一度合わせて欲しいという花。
花を連れて山に入った雨は山奥にある大きな木のあるところで
狐を「先生だ」と花に紹介します。

花が持ってきたお礼の品の桃を受け取ると
「先生」はすぐにその場を去って行きました。
雨も先生を追いかけて行ってしまいます。
花はこの状況に混乱しているようです。
”雨が連れて行かれてしまう”という不安が
生まれているのではないでしょうか。

雨は先生の下で、土地を知り狩りを知って
狼として成長しているようです。
それでも雨はちゃんと家に帰ってくるので
何を言うこともできずに放置するしかありませんでした。


雪は雨が学校を休みがちなことを指摘して
学校を休まないように言い聞かせますが話を利かない雨。
逆に雨は雪に狼について勉強するようにと
山で先生と一緒に過ごそうと提案します。

その話を完全に無視して学校に来るように強要する雪。
自分たちは「人間」だという雪に対して
雨は自分たちを「狼」だと主張します。

強い反発を覚えた雨は狼の姿で雪に喧嘩をしかけ勝利することで
強者である自分への命令を受け付けないことをアピールしたのです。
雪は風呂場へ逃げ込みそこで負けて泣いていました。
そういえばいつの間にか雪の方がよく泣くようになっていますよね。


それからしばらくして降雨が続く日々によって
山の生物にも影響が出ていることが不安で
頻繁に山に入るようになった雨。
そんな中、先生が足を悪くしてしまい長くないことも分かりました。
そこで雨は自分が先生の代わりに
山を治めるべきだと考え始めているようです。
花はもう山に入らないでほしいと雨に懇願します。
その姿を見た雨は山に入ることに迷いが生まれたようですね。


午後から豪雨になることが予報されたある日、
雨は雪に家に、今日は学校に行かずに家にいるように頼みますが
軽い物言いだったこともありあまり相手にせずに
雨が家にいればいいと言って学校にいきました。

予報通り大雨となり学校の生徒たちを迎えに来るように
連絡を受けた親が生徒を連れて帰っていきます。
その中で花も雪を迎えに行こうとするのですが
雨が豪雨の中、山へ入っていってしまいました。
そのまま雨を探して花も山にはいっていきます。

散々探し回っても見つからない雨。
雨と間違えて熊に声をかけてしまい
襲われるかもしれないと恐怖していましたが
小熊が別の場所へ移動したために親熊もそれを追っていったため
襲われることもなく助かったようです。
その後足を取られた花は崖から転落して気絶してしまいました。


一方雪は学校で待ちぼうけをくらっていますが、
迎えに来ない花になにかあったのかを心配しているようです。
また草平も迎えが来ないのですが
草平の母親は再婚して子供が出来たせいもあって
迎えにこれないようですね。

そして学校でこっそり夜を過ごすと決めた二人は
夜の教室で親が迎えに来ない理由を話し出す草平。
「子供が生まれたたら俺ははいらないんだってさ」
と言っていますがそれが本当なのかどうかは
描写がないのでわかりません。
しかし本当にそんなことを言ったのなら許せない母親ですね。

そのことを聞いて雪も真実を打ち明けることにしました。
狼の姿を見せてあの時に怪我をさせたのは自分だと
言い出せなくって苦しかったと言って謝る雪。
「解っていた。雪の秘密は誰にも言ってない
誰にも言わない。だから泣くな」
そういう草平はマジカッコいいですね。
これは将来も有望なカッコイイ大人になることでしょうね。


夢を見ていた花は夢の中で彼と再会します。
雨がいなくなったことを心配しますが
彼は大丈夫だと言いました。
もう大人だ。自分の世界を見つけたんだという彼。

それを見つけた雨がどこかの駐車場まで連れてきて
助けてくれましたがそのまままた山へ入ろうとする雨。

そこで気がついた花は雨の姿を見て声をかけます。
「行ってしまうの?
 まだあなたに何もしてあげてない。
 まだ何も・・・なのに」
その言葉に花の元に帰りたい衝動に駆られたのかもしれませんが
その気持ちを振り切るように一気に山を駆け上がって行きました。

去っていく雨に必死で雨の名を叫ぶ花。
そこで雨の遠吠えを聞いた花は
もう雨は狼として生きていくんだと理解したようです。
雨は二度と人間に戻ることはないのかもしれません。
立派な狼の姿で去っていく雨に
「元気でいて」と声をかけた花。
自分の子供が独り立ちする時の気持ちは
この花のような気持ちになるのかもしれませんね。


その後、雪は中学校に通うために家を出たようです。
山の家では花が一人でくらしているようですね。
でも山ではご近所さんがいるので
一人ではないかもしれませんけどやはり寂しいでしょうね。
雨もたまにでいいので顔を出してあげて欲しいと
思ってしまうんですけどそれは無理なんでしょうね(涙


物語はここで終了します。
感動的な最後があるわけでもなく
どちらかというと寂しい結末ではありますが
親から見た子育てというのは上手く行けば行くほど
結果に寂寥感を感じるものになってしまうということを
揶揄しているようにも思えました。


【blu-ray】おおかみこどもの雨と雪
blu-ray+DVDファミリーパック【送料無料】




【コミックス】おおかみこどもの雨と雪1巻【送料無料】


【コミックス】おおかみこどもの雨と雪2巻【送料無料】


【コミックス】おおかみこどもの雨と雪3巻【送料無料】


nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました
思い立ったら、即実行!

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。