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リーガル・ハイ 9話 「民意だから?冗談じゃない!!」 [映画・ドラマ]

ドラマ「リーガル・ハイ」9話の感想です。

第一期で古御門が敗北したとされる醍醐検事を相手取って
リベンジとされる安藤貴和の裁判が再開されます。

今回も貴和と面会をするのですが
相変わらず嘘ばかりを言い続ける貴和。
殺人の犯人は自分でありその手口も
かなり杜撰な供述をしていますね。

そのことを気づいている古御門と黛ですが
手のうちようがないのでどうにもできません。

貴和に対する世間の目は冷淡そのもので
求刑された「死刑」が相当であるという見解です。

プロパガンダ作戦と称して
金を積むことで取材に応える記者を集めて
ポジティブキャンペーンをやっている古御門。
姑息すぎる作戦ですし効果もあまり期待できそうにありませんね。


そんな中で再開された裁判では当然醍醐検事が担当します。
そこで繰り広げられる検事有利な裁判に
古御門が必死に食い下がるのですが
どれもこれもイマイチ効果がありませんでした。

しかし検察の言い分である状況証拠も
大した根拠にはならないようなのですが
それを根拠として根付かせているのは
「民意」という化物でした。

この民意は民主主義において
非常に強い力を持っているように見えます。
日本の場合実際に国を動かしているのは
霞ヶ関であり国会議員であって
民意などほどんと介入の余地がありませんが
さも国会で展開されている論議や決定が
民意によってもたらされたかのように錯覚させられています。
民意など飽くまで指標程度のものなのですが
それでも表面的には最大勢力といえるのです。

また民間においての民意は文字通りの最大勢力と言えます。
それがまた民主主義における民意の力の有りどころを
錯覚させる一因となっているのではないでしょうか。

しかし裁判はある程度民意が反映されるものでもありますので
今回の場合は一度死刑判決を受けた
世間の鼻摘み者である貴和は
死刑も当然という風潮に乗せられ
証拠もないのに死刑を後押ししている民意が
強く反映されているのは間違いないでしょうね。


以前の敗戦というトラウマがある古御門は
その場面を思い出しては精神が蝕まれているようです。
結局公判中に法廷から勝手に退廷しようとした上に
PTSDを引き起こして倒れてしまいました。

更に裁判の内容から一般市民の心に火が点いてしまい
貴和を弁護する弁護士に対しても
脅迫文や家に石を投げ入れるような行為をしています。

これが群集心理という魔物なのでしょうね。
これにはまってしまうと冷静な判断力を失ってしまい
本当のことを見失ってしまうのでしょう。


私も今まで世間で叩かれている存在を知ると
その叩いている一方的な意見だけで
その存在を悪だと罵っていたことが多々ありましたね。

特定の政治団体や国家また宗教団体など
その他諸々一個人に至るまで上げれば切りがないほど。

私自身が何かを確かめたわけでもないというのに
完全なる悪だと決めつけていたと思いますね。
まぁ実際に悪だったり大問題を引き起こしている存在だったので
ほとんど問題はありませんでしたが、
あとで事実とは異なりましたという報道があった場合は
私は決めつけたものを撤回したところで
当時の気持ちで罵った行為を取り消すことはできないのです。

これを思えば群集心理に飲み込まれないように
強固に個たる己自信を確立しなければいけないんでしょうね。

この問題では間違いなく最大の問題行為は
私の勝手な思い込みですね。
しかしこれは民意によって簡単に踊らされる一般人を
扇動する意見があったことから生まれた考えです。
これが危険ですね。
ましてやこの扇動意見を特定の誰かが
故意で操作していたとすればかなり危険なものになります。
この作品ではそういう部分も考えさせられるいい作品ですね。


随分と脱線してしまいました。
倒れてグダグダの古御門では役にたたないので
必死になって次の手を探すため羽生に心で訴えると
羽生が検事にいた当時の不正を教えるかのように
証拠に問題がある人物江上順子のメモを
うっかり忘れて退席してしまいました。

江上に執拗に証言を求める黛ですが
貴和に殺害されたとされる徳永家は
恩のある家だったようです。
そこで家政婦だった江上にとって
簡単に頷く江上ではありませんでした。
しかし江上の主人が務める会社で不正をしたため
その賠償金の支払いに苦労しているのですが
その件で手伝えることがあると言い出す黛。
随分と古御門の手口が板についてきましたね(汗
以前の黛なら絶対にやりそうにない手法です。
それによって江上は証言する決意をしたようです。

しかしそのあと黛は集団で歩いていた
貴和の死刑を絶賛している集団に出会い
集団暴行を受けて入院するような事態になってしまいました。


激しくへこたれていた古御門は
この事件によって復讐戦のために立ち上がりました。
黛によって証言してくれることになった江上は
警察で江上が証言していた内容と公表された内容では
差異がある部分があると証言しました。

薬の空き瓶と思われるものがあり
江上はごみだと思って廃棄したことを証言していたのですが
検察からの江上の証言内容にはその部分が削除されていました。
その瓶は以前古御門が提出していた
海外でネット販売している毒物の瓶と同じものだったようです。

これにより貴和が犯行を行ったという証拠が
一つ証拠ではなくなりました。
また自信があるとされる目撃証言が多すぎることは
逆に不信感があり信憑性がないことを突きます。
これにも醍醐は反論するものの押し切れるものではありませんでした。

それでも覆るものでもなく飽くまで「民意だ」として
貴和の死刑は揺るがないと傍聴者たちに訴え
傍聴者たちはその賛成を拍手にて応えました。
っていうか裁判所では拍手禁止だって言ってたような。

そこで古御門は同意戦法に切り替えました。
「貴和を死刑にすればいい」と言い始めます。

次に誰かが寝取られるかもしれない。だから死刑にしよう。
高級品を手に入れ、高級な食事をしている。だから死刑に。
現状では証拠があやふやだが、気にせず死刑に。
それが「民意だから」死刑にしよう。
民意ならなんでも正しい。
だから黛が集団で暴行されても民意なので正しい。
「冗談じゃない!!」
大声で叫ぶ古御門。

民意が全てを決するというのならば
裁判所など、裁判官など必要ないという。
だから裁判官として存在しているのであれば
「民意だから」という裁判に持ち込んではいけないはずの
意見に流されることなく
裁判官としての矜持に背かない自らの意思によって
判決を下すように頭を下げてお願いをする古御門。


その後、黛のベッドには顔に白い布をかけられていました。
その横で顔を俯けている服部。
布を上げてみるとそこには蘭丸が変顔で現れました(笑
まぁ絶対死んでないとは思いましたけど
まさか蘭丸がいるとは思いませんでした。
カーテンの仕切りで様子を見ていた黛に報告して
お互いが元気であることをアピールし合う二人。

判決の宣告では一審ので判決である「死刑」を破棄し、
更には東京地裁にこの裁判を差し戻しするという判決でした。
大きな問題のある裁判でしたので最高裁は逃げたようですね(汗


ここで醍醐検事が別れ際に言ったセリフ
「本当の敵は、敵のような顔をしていない」
そのセリフで渡されたメモを思い出した黛。
敵は羽生だったということですね。

羽生は悪い顔で醍醐と挨拶を交わしています。
ん~今までの”いい人”は全部演技だったんですね。
これはすごい演技力だと言わざるを得ません。

と思っていると次回の予告でも
「僕のどこが間違っている」と言っている羽生。
これは正義のためなら何をしても構わないという
ある意味純粋悪といえる存在になっているかもしれませんね。
次回が最終回のようですね。
最後までしっかり楽しみますよ。

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